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犬 腎炎

腎炎は、腎臓の炎症性疾患で、腎臓の組織に炎症が生じることによって、腎機能に影響を及ぼします。
腎炎は急性または慢性に分かれ、原因によって細菌、ウイルス、免疫反応などさまざまです。

 

 

犬の腎炎の種類

腎炎にはいくつかの種類があり、それぞれに異なる原因と症状があります。

 

急性腎炎(Acute Nephritis)
  • 突然発症し、腎臓に急激な炎症を引き起こす。
  • 通常は感染症や免疫系の異常が原因となります。
慢性腎炎(Chronic Nephritis)
  • 長期間にわたって腎臓の炎症が続き、腎機能が徐々に低下していきます。
  • 原因としては、慢性的な感染症や自己免疫疾患が挙げられます。

 

 

犬の腎炎の症状

腎炎の症状は急性と慢性で異なりますが、共通して以下のような症状が見られます。

 

急性腎炎の症状
  • 発熱:腎臓の炎症による全身反応。
  • 食欲不振
  • 嘔吐や下痢
  • 多飲多尿:腎臓の濾過機能低下による尿の異常。
  • 血尿:尿に血液が混じる(尿が赤くなる)。
  • 腎臓周囲の痛み:腎臓の炎症による痛み。
  • 浮腫(むくみ):腎機能の低下による水分の蓄積。
慢性腎炎の症状
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 元気消失
  • 血尿
  • 貧血:腎臓でエリスロポエチンが作られなくなることによる。
  • 高血圧:腎臓の異常が血圧を上昇させる。

 

 

犬の腎炎の原因

腎炎の原因にはさまざまなものがあり、以下のものが一般的です。

 

1. 感染症
  • 細菌性腎炎:細菌が腎臓に感染することによって引き起こされる。
  • 特に尿路感染が原因となることが多い。
  • ウイルス性腎炎:レプトスピラ感染など、ウイルスによって腎臓に炎症が起きることがあります。
2. 自己免疫疾患
  • 免疫介在性腎炎:免疫系が自分の腎臓を攻撃し、炎症が引き起こされる。
  • ループス腎炎:全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う免疫反応により、腎臓が攻撃される。
3. 腎結石や尿路閉塞
  • 腎臓に結石が形成されると、炎症を引き起こし、それが腎炎に繋がることがあります。
4. 腎臓の血流障害
  • 腎臓への血流が不足することによって、炎症が引き起こされる場合もあります。
5. その他
  • 薬剤性:一部の薬剤(抗生物質や消炎鎮痛薬など)が腎炎を引き起こすことがあります。

 

 

腎炎の診断

腎炎を診断するためには、以下の検査が行われます。

1. 血液検査
  • クレアチニンと尿素窒素(BUN)の上昇:腎機能の低下。
  • 高カリウム血症や高リン血症:腎臓がこれらを排出できなくなるため。
  • 貧血:エリスロポエチンの低下による。
2. 尿検査
  • 血尿:尿に赤血球や血液成分が混じっている。
  • タンパク尿:腎臓が損傷を受けて、尿中にたんぱく質が漏れ出している。
  • 尿比重の低下:腎臓の濃縮機能の低下。
3. 超音波検査
  • 腎臓のサイズや形態の異常を確認。
  • 腎臓の膨張や腎臓内に膿がたまるなど、炎症が進行した兆候が見られることがあります。
4. 生検
  • 腎臓から組織を採取し、顕微鏡で確認することで、炎症の程度や原因を特定します。

 

 

腎炎の治療

腎炎の治療は原因に応じて行われ、急性と慢性で異なります。

 

急性腎炎の治療
  • 抗生物質:細菌感染が原因の場合、抗生物質で治療。
  • 免疫抑制剤:免疫系が関与している場合、免疫抑制剤が使用されることがあります(例:ステロイド)。
  • 輸液療法:脱水や電解質異常を補正するための点滴治療。
  • 腎保護療法:腎臓の負担を減らすための管理。
慢性腎炎の治療
  • 食事療法:低リン・低タンパク質食、腎臓用療法食の提供。
  • 薬物療法:高血圧の管理、免疫抑制剤、リン吸着剤など。
  • 定期的な血液検査と尿検査:腎機能の進行を監視し、治療方針を調整。
腎不全の進行を防ぐ
  • 腎臓のサポート療法:進行性の腎不全の場合、透析などが考慮されることもあります。

 

 

Q&Aから学ぶ

犬が腎炎になるとどんな症状が出るのか?

犬が糸球体腎炎を発症すると、初期症状として目立った症状はありませんが、たんぱく尿が出るといった特徴があります。
症状が進むにつれ、尿の量が減ってしまう、元気の低下、食欲の不振、体重減少、下痢や嘔吐、脱水症状といった症状のなどがみられます。
糸球体腎炎の経過によって、犬に急性、または慢性腎不全に伴う症状も現れます。

犬の腎臓病の初期症状は?

犬の急性腎不全は、出血や中毒、感染症、尿路の閉塞などの原因によって腎機能が急激に低下してしまう状態のことを言います。
初期症状では急な元気の消失や食欲不振、嘔吐や下痢などが見られ、症状が悪化すると命にもかかわるため、早期の発見と治療が重要です。

犬の腎臓は回復しますか?

慢性腎臓病により一度壊されてしまった腎臓の組織が、治療により回復することはありません。
そのため、慢性腎臓病の治療では、血液中の老廃物や毒素を体内に貯めないようにすること、そして、慢性腎臓病の進行を緩やかにすることが重要となります。

 

 

犬の腎炎の予後

腎炎の予後は原因や発症のタイミング、治療の開始時期によって異なります。

  • 急性腎炎の場合、早期に適切な治療を行うことで回復が期待できます。
  • 慢性腎炎では、進行性の疾患であるため、治療が遅れると最終的には腎不全に進行することがあります。

早期の診断と治療が予後を大きく改善するため、定期的な健康診断が重要です。

 

 

犬の腎炎の予防方法

腎炎を予防するためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 適切な予防接種:細菌感染症やウイルス性疾患を予防。
  • 健康管理:腎臓に負担をかけない食事や水分補給。
  • 早期発見:定期的な検診や血液・尿検査を受け、腎炎の兆候を早期に発見。
  • 薬剤の管理:腎臓に有害な薬剤の使用を避け、獣医師の指示に従う。

 

 

 腎炎は腎臓に炎症を引き起こし、腎機能に影響を与える疾患です。
急性または慢性で進行し、早期発見と適切な治療が鍵となります。
尿検査や血液検査で腎炎を早期に診断し、適切な治療を行うことで、腎臓へのダメージを最小限に抑えることが可能です。

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